製麺ダイニング『Jango』|夏に食べたい! 熱いスープの冷やしつけ麺

運行記

「暑い……ッ」

真夏の熱気が、じりじりと肌を焼く。
とくにここ最近は、湿度が高い。
水気の多い空気が、サウナの中にいるように感じさせる。

ああ、頭から冷たい水をかぶりたい。
汗をタオルで拭いながら、そんなことを思う。
とりあえず、どこかコンビニでも寄って、冷たい飲み物でも買おう。
そうでもしないと、やってられない。

荷物を載せた車の中から、近くのコンビニを探す。
そのとき、大きな観覧車が見えた。
ああ。そういえばもう、ここは鹿児島中央駅の傍か。

時計に目を向ける。
昼時には、ちょうどいい頃合いだ。

この暑さだ。
どうせ食べるなら、冷たいうどんでもと思っていたが……。
ここならあそこが近いじゃないか。

 製麺ダイニング Jango

 今日はあそこで食べていこう。

 

店舗案内

店舗名  製麺ダイニング Jango
住所  〒890-0053 鹿児島県鹿児島市中央町21-27 松元ビル1F
電話番号  099-259-2550
営業時間  AM/11:00~PM/21:30
 *なお、コロナの影響で時間に変更がある事もあります
定休日  無休
最寄り駅  鹿児島中央駅(東口)
駐車場  〇 大型

 ✕

開店日

どんなお店なの?

 鹿児島中央駅の裏手。
そこにあるコインパーキングに車を停める。
ここの駅は新幹線も出入りする駅だ。
人の出入りが多い分、車の出入りも極端に多い。
だからこの手のコインパーキングは、駅を中心にどこにでも点在している。

本当は店の傍にも、小さいながらコインパーキングはある。
だけどあそこは狭くて、少しサイズが大きいと車は停められないのだ。

仕方なく、こちらの方に車を停める。
ここはこの近辺でも、かなり広い駐車場の一つだ。
もっとも高さ制限があって、大型の車は停められないのだけど。

さて、車を置いて駅の中に向かう。
この暑さだ。
目的地まで、冷房の効いた駅の中を通っていこう。

西口にあるビックカメラを突き抜けて、東口に出る。
そのまま東口から、右手に向かう。
薩摩蒸気屋の傍の通りをまっすぐ進むと、目的の店はすぐに見えてきた。

 黄色い看板のかかった、どこかカフェのようにも見えるラーメン屋。

Jangoの隣にある駐車場

製麺ダイニングJango。

かつてあった、あの「鹿児島ラーメン王決定戦」において、入賞した過去を持つ一軒だ。

『製麺』の名前の通り、この店の麺は自家製だ。
店の外から、小さな製麺所を眺めることができる。
もっとも、昼間は製麺作業はしていないらしい。

扉を開けて、中に入る。


店の中も、中々にこじゃれている。
あと、冷房が効いていて涼しい。

汗を拭きながら、入り口に設置された販売機を見る。
この店は店員に注文するのではなく、ここで食券を買って注文する形式だ。

なにがあるの?

券機を眺める。
色々な種類がある。
表の看板にもあったように、この店のスープな魚介も豚骨もなんでもありだ。

だが、今日頼もうと思っていたのは、コレだ。

つけ麺。

このお店の、看板の一つ。
1000円札を入れて、食券を買う。
今日は大(3玉分)の気分だ。

食券を買うと、店員さんに席へと案内された。
少し狭いが、座ると気にならない。

店員さんに食券を渡す。

「麺は冷やしと普通。どちらになさいますか?」

その質問に、迷わず応える

冷やしで

味はどうなの?

員さんを見送って、とりあえず水に手を伸ばす。
さっきまで汗だくだったのだ。水分補給。
おお! 水に、ほのかな酸味。

机の水の入ったピッチャーを見る。
水の中に、薄くカットされたレモンが入っていた。
うぅん、細かい気づかいだ。

そして待つこと、5分ほど。
ラーメンが運ばれてきた。

 Jangoのつけ麺

 麺はキンキンに冷えているのに、スープの方は熱々だ。
この温度差が、魚介出汁スープの風味を生かすという。

そしてこの麺。
ぱっと見ると、太い平面に見える。
が、ざにあらず。
皿に盛られた麺をよく見てみる。
実はこの麺、いくつかの違う太さの麺が混ぜてあるのだ。
この太さの違う麺が、スープを絡めとるのだ。

そして、このスープの器。
手前と奥の高さを変化させて、スープに付けた麺を食べ易くする工夫が良い。

まずは一口。
器のスープに浸した麺を、ズズッとすする。

……ふぅ。

人によっては温いと感じるかもしれない。
しかしあの暑さから逃げてきた身としては、この温さがちょうどいい。

だが、ふむ……。
少し食べ方を工夫してみるか。
次は麺の箸で掴んだ部分をスープにつけないで、下半分だけをスープに絡める
そのまま、麺をすする。

おぉ……! これはいいぞ。

何もつけない、麺の風味。
スープを絡めた、魚介出汁の風味。
二種類の風味が、口の中で面白い味わいを感じさせてくれる。

なにより、普通に麺の全部をスープにつけるより冷たく感じた

後は体の熱気を冷ますように、ほどよく温い麺をすすり続ける。
あれだけあった麺が、あっという間に無くなった。

 

替え玉か? 割りスープか?

はこの店、つけ麺でも替え玉ができる。
もっとも替え玉にした場合、出てくる麺は普通のラーメン用の麺なのだが。

しかしそれならそれで、今度は熱麺にしてもらって味の変化を楽しみたい、という思いがある。
だが、腹のメーターとしては、ここらで辞めた方が良い気もする。

さて、どうしたものか……
考えていた時、ふと机の“それ”が目に入った。

スープ割り。
そうか、これもあったな。

スープ割りの種類は3つ。
濃いめ、普通、薄めだ。

濃いめは、そのまま濃い目の味になる。
これだけでスープを飲むのは、少々、味に塩気が多い。
しかし替え玉を頼んでいた場合、このスープに麺を投下すると、程よい濃さのラーメンになる

普通は、そのままだ。
この店で普通のスープラーメンを頼んだ時に出る、ラーメンのスープの濃さ
人によって、濃いと感じるか。丁度いいと感じるか。
好みの問題だ。

最後に、薄め
これは完全にラーメンのスープを飲み物にできる。
スープを完全に飲み干したいときは、頼んでみるべきだろう

う~ん、悩む。
悩むが……。よし、決めた。

「すみませ~ん。スープ割り、薄めで下さい」

スープは一度下げられて、改めて出汁で割られたスープが出てくる。
おぉ……。濃厚な鰹節の香りが、湯気のように匂い立つ。
まずはレンゲで一口。

……ほふぅ。

あぁ、ほっとする。
暖かいみそ汁を食べたような気分だ。
じわっとした安心感が、ラーメンで膨らんだ腹を落ち着かせてくれる。

やがてスープの器を空にして、ため息を吐く。

ああ、美味かった。

感想

・場所は鹿児島中央駅から歩いて五分
・冷やした麺のつけ麺は、スープが熱くても夏でも美味い
・ところどころに、ニクイ心遣いが隠れている
・近所のコインパーキングに車を停めるときは、時間と値段をよく確かめること

鹿児島中央駅に立ち寄った際は、お昼にぜひともご利用ください。

 

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